高山にやってください

米澤穂信についてつらつらと

映画氷菓の予告映像を細かく見てみる

こんにちは。
昨日に引き続き更新です。

そして今日も映画氷菓の話です。



タイトルの通り、映画氷菓の予告映像に出てくるカットを
原作やアニメと比較して詳しく見ていきます。

それではさっそく。


この記事では
米澤穂信 〈古典部〉シリーズ
・アニメ  「氷菓
のネタバレを扱います。ご注意ください。





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廊下を歩く奉太郎、千反田、里志。
天井を指さしていること、伊原がいないことから、
いつの間にか鍵をかけられた謎の解決シーンでしょう。


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美術室を訪れる古典部一同。
愛なき愛読書の解決シーンですね。



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千反田に詰め寄られる奉太郎。
背景は地学準備室。
原作では地学講義室だったのが、アニメと同じく地学準備室へ変更。

アニメでは古典部四人では空間を持て余してしまうという理由だったため、
今回もほぼ同じ理由でアニメに倣った形でしょう。


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しかし、よくよく見るとものの配置などもなんだかアニメに近い……。





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奉太郎が部室で千反田に出会うシーンか。
こちらもなんだかアニメに似た構図。



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文化祭の準備をする生徒たちの間を走り抜ける千反田と奉太郎。
文化祭準備が始まっているということは小説のラストの後日談に当たる部分か?
あるいは……。



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喫茶パイナップルサンドで待ち合わせをする二人。
こちらもアニメでモチーフとされた
実在する喫茶「バグパイプ」で撮影されたようです。


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本郷奏多が演じる関谷純。
上のカットは学校を去るシーンでしょうか。


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伊原の紹介シーン。
背後には漫研のポスターらしきものを貼っている生徒が。
うーん、もしかして映画氷菓では
すでに文化祭準備が始まっているのでしょうか?



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図書館で何やら調べ物をする里志。
33年前の事件を調べるシーンか、
案外、原作で里志が言っていた
「ちょうどその時期のことを調べてたんだ」の部分かもしれません。



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図書室で氷菓を前に佇む「鍵を握る女」。
原作の糸魚川教諭でしょうが、
重要なのはこのシーンで「氷菓創刊号」が映っていることです。
原作では語られなかった創刊号の謎が補完されるのかもしれないですね。



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美しい高山の自然をバックに
自転車で橋を渡る奉太郎と里志。
恐らく、千反田邸へと向かう場面。

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橋の上で奉太郎に向かって手を差し出す千反田。
里志もいることから、入部届を受け取るシーンですね。


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イスタンブールからの手紙。

Tomoe Oreki
10.Tekfen Tower
Buyukdere Caddesi
No.209,4levent,Istanbul
34394,Turkey


Mr.Hotarou Oreki

(???)8 Hakkencho
(Kamiy)ama - si
(?????)018 JAPAN


12-5(6?)-2000



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千反田の横で階段を駆け上がる里志。
腰にはちゃんと青い巾着袋が。


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千反田邸で謎を解く奉太郎。
手元には「団結と祝砲」などの資料。
トイレではなく和室になったようです。

アニメでは、千反田の部屋彼女の努力の跡を見た奉太郎が
本気で謎解きをする気になるという流れが追加されていました。

映画氷菓ではかなり必死に謎解きをしているように見えますし
そういった動機の部分で補完がされていると嬉しいですね。


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「我々の力で、撤回させよう!!」
生徒たちを引き連れ反対運動を指揮する関谷純。

ですが、関谷純の事件の真実から考えれば
このシーンは恐らく奉太郎が
最初の推理を披露した際のイメージ映像でしょう。

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であるならば、少し後に登場する思いっきり殴りかかる関谷純は
千反田の推理のイメージ映像であると考えられそうです。

この想像があっているのなら、
「撤回させよう!」のセリフのすぐ後に
奉太郎の「違う、何か大事なことを忘れている」という
モノローグが入る予告の演出はなかなか憎いです。


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推理をする奉太郎の背後に33年前の事件の情報が流れていくカット。
赤い冊子には「団結」の文字が読み取れます。
おそらく、先ほどの和室で推理するシーンの続きでしょう。

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燃え盛る格技場。
その現場には糸魚川少女。

そして、叫びを上げる関谷純。

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窓の外の何かを見る糸魚川少女。


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氷菓の真実を知り、
すべてを思い出した千反田が涙を流すシーン?


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図書室に集まる古典部
机に置いてあるのは「神山高校 五十年の歩み」と図書貸出カード。
奉太郎はアントニニー・バークリーの「毒入りチョコレート事件」を読んでいる。








気になったシーンはこのあたりでしょうか。
全体的に絵作りはアニメを意識した感じになっているように見受けられました。

今回は予告映像に映ったカットで
気になった個所を洗い出していっただけですが
こちらではちゃんと考察っぽいことをしました。

bluenovels.hatenablog.jp


もしよければ併せてご覧ください。